<概要>
現在動作中のHDDをsda、新規追加HDD(Mirror)をsdbとします。まずsdb単独でRAIDを構築し、動作中sdaからデータをコピー(cp -Rp)してから、sdaの領域を開放し、sdaのパーティションを切り直してRAID Arrayに追加するという手段を取ります。
<手順>
1./dev/sdb (sdb1, sdb2, sdb3)にパーティションを構築する
2.パーティションタイプはすべて「0xfd」 にする
3./dev/sdb 単独でRAID構築
注意:デバイス1個ではRAIDの構築が失敗するため、正常HDDと故障HDD(2個)と仮定する。
# mdadm –create /dev/md101 –level=1 –raid-devices=2 missing /dev/sdb1
# mdadm –create /dev/md102 –level=1 –raid-devices=2 missing /dev/sdb2
# mdadm –create /dev/md103 –level=1 –raid-devices=2 missing /dev/sdb3
4.構築したRAIDの設定の保存
# mdadm –detail –scan >> /etc/mdadm/mdadm.conf
5.ファイルシステムを作成(/boot, SWAP, /)
# mkfs.ext4 -f /dev/md101
# mkswap /dev/md102
# mkfs.ext4 -f /dev/md103
ここまで「md101,md102,md103」をファイルシステムとしてマウントできるようになります。動作中のsda1,sda2,sda3(旧システム)から上記RAID mount pointへコピーする(コピーはSingle User Modeに切り替えてから行うといいでしょう)。fstab は適切に書き換えて、fstab変更後にgrubを更新します。
Ubuntu/Debianの場合は次のコマンドです。
# update-grub
これで、RAIDデバイスからシステムが起動できるようになります。
6.[sdaの領域の開放&パーティションを切り直し]
/dev/sdb のパーティションとまったく同じように切る(0xfdにする)
7.その後、新しいドライブをRAIDに参加させます。
# mdadm –add /dev/md101 /dev/sda1
# mdadm –add /dev/md102 /dev/sda2
# mdadm –add /dev/md103 /dev/sda3
※旧sbaからmdへシステムが移動されたため、fstabも適切に設定すること
ここまで、sdaからはまだSystem boot出来ません。設定が終わると自動で2つのディスクに grub がインストールされます。
[GRUBの設定(Ubuntu/Debianの場合]
# dpkg-reconfigure grub-pc
注意:Linux2.6以降では、mdadm –create /dev/md* で指定したのと同じデバイス番号で認識するとは限らない。